はい

 

 3歳くらいの女の子が、店に居た。

柳原カナコみたいにツルツルのお肌で、小さな唇がピンクでプニプニ。

 それが、その容貌に似合わず行動が乱暴。

金属にガラスが付いている飾りを手に持ったので、注意しなくちゃと思っていたら、

案の定、その辺にあるモノを叩き始めた。

「あー、ゴメンね。お店のモノは持たないで見てねー」と言うと、

プーとフクレ、今度はその辺に八つ当たりして足で蹴りそうな様子。

「どうしたの?」と聞くと、

「さわらないでって言うから、楽しくなくなった!」と涙目。

「そうかぁー、でも、さわっちゃいけないんだよ」

「つまんない!」

「でも、だめなんだから、ガマン」と言うと、

ますますプーとフクレ、まるで餅みたいだ。

それが、「もうさわらない人!、ハイは?!」と重ねて言ったら

チョコンとふくれながら手をあげた。

 その様子が可愛くて可笑しくて、笑いそうになったが、笑うと怒りそうな気がして

知らん顔をした。

 でも、その後は何でもなかったかのように、イヤ普通以上に懐いて話し掛けてきた。

 

東京のデパートでトイレに入ったら、5歳くらいの子が立っていた。

センスのいいお金持ちの服装のその子は、私を見て

「お先に失礼いたしました」と上品に言ったが、スカートもパンツも脱いで、

ツルツルのお尻を出したまま。

あー、こういう子が金持ちの学校に入るんだな。と思ったが、まだ、全部脱がないと

用が足せないようす。

 何で、親が居なかったのかな。

 

 知人が、孫の遠足に同伴した。バスで出発したが、田舎の子たちで緊張している。

バスガイドのお姉さんが「みんなぁ、朝はちゃんと起きられたかな?」

「さぁ、今日は何処に行くか知ってるかな?」なんて子供たちに聞いていた。

そして、「あっ、君はコウタ君ですね。コウタ君の好きな食べ物は何ですか?」と

胸章を見ながら、お決まりの質問。

コウタ君の答え「おごご」

そのガイドさん、方言が分からなくてオゴゴが漬物だと分からない様子。

次の子に「カズキ君は何ですか?」と聞くと、

答えは、短く「イモ」

 知人は、笑いを堪えるのに必死だったという。