斉藤茂太

 あーあー、本日も晴天なり、あー、あー。

旅行に良い季節になりましたね。

 でも、旅行に行かなくても、毎日住んでいる家の周りも天国って感じです。

 

 日本の昔の旅は、神社仏閣へのお参りっていうのかな?が、目的だったって聞いたこと

があるんですけど。

そういう時ってのは、セットで温泉での湯浴みがあったんですね。

湯浴みは肉体的精神的な治療になって、治療とまでいかなくてもリフレッシュの効果が

大きいですよね。

斉藤茂太さん、えーと彼は北杜夫さんの兄弟で、そのお父さんって人が、斉藤茂吉さん

の息子さんで精神科の病院を開業していたんですよね。

 その精神科の病院では、お風呂で暖まってリラックスする治療をして、とても効果が

あったらしいね。

 

 今日の題名は斉藤茂太なんですけど、話しの本筋は「旅行」なのね。

“千と千尋の神隠し”は、八百万の神々がやって来る風呂屋が舞台で、

“大祭礼”の中でも、西金砂神社の祭事案内に「浜振りまつりを厳修して潮水行事と称し

水木浜の清い潮水をもって神体を清め神の心を慰め…」とあって、

神様も移動して、体、洗いたいんだなぁって思うわけ。

 日本古来よりの熊野詣があったり、牛に引かれて善光寺参りだとか、落語なんかにも

神社仏閣参り、詣での話は多いですよね。

 まあ、大体が、落語ってやつが説法を庶民に面白く分かりやすく伝えるためのモノ説話

なんだって聞いたことがあります。

 私の話は、自分でも本当かどうか怪しいところがあると思っているから、私が

「聞いたことがある」とか「らしい」って言うことは、自分で調べて確認した方がいいと

思います。

 んでもって、若し、間違っていたことがあったら御一報いただきたい。

(是非、是非!お願いします。謝って訂正しますから)

 

昨日の“すっとぼけ”でも私が出不精だと話したけど、旅行が嫌いという訳でもないん

ですよ。

「じゃー、旅行に行きたいのか、行きたくないのか、どっちなんだ!?」と言われそうだ

けど、本当のところ自分でもよく分からないんです。

 私は、「〜したい」と言うことが少ないみたい。

何故か、つーと、本当に行きたいと思ったらもう行っているからなんです。

やりたくないことは、やらないし、やりたいことは、やればいいというのが私の信条で、

お世辞でも「いいなぁ、私もやりたい」とか「行きたい」なんてことも言わないし、言い

たくないんですよ。

 

 そういうワケで、旅行は行きたいと思ったらもう出発しているし、行きたいというより

「ナンデカンデ、行く羽目になってしまって行く」というのが正しいです。

 そして、そこでは必ず何かが起きることになるんですねぇ。

香港に二人の母を連れて行った時は、私のスーツケースだけが行方不明になった。

一人で行ったニュージーランドの飛行機は、揺れに揺れた。

隣に座っていた90歳になる、今までに100回以上は飛行機に乗ってきたという彼女が、

「こんなに揺れたのは初めてかもしれない。今度ばかりはダメかと思った」と言った。

そして、私の荷物だけが、行方不明。

家族と行った台湾では、荷物だけが、香港に行きそうになった。

バリ島では、ダブルブッキングで部屋が取れない騒ぎがあり、違うホテルでドアを開ける

と、部屋の中が水槽の中のように水浸しだった。

 一人で行ったパリでは、離脱状態。

長距離移動のタメにそういうことになるのかどうか、海外だけでなく何処に行っても

デジャビュ(既視体験)や異常感覚が起きる。

 家族で沖縄に行った時は、私と次女が夜10時から次の日の夕方6時位までだから

18時間位眠り続け、長女は次の日の朝まで32時間位眠り続けた。

 何時も夫だけが元気で、一人で楽しそうに辺りの探索をしているんですけど、

どーも、二人の娘は、私と同じ体質のようなんですよ。

鬱のような状態になったり、発熱、身体の痛み、四国の時のように泣きがきたりするん

ですよ。

きっと他の人たちから見たら私たちはタイヘンなのかもしれないけど、この身体と心に

生まれて生きてきたワケだし、これ以外は知らないんだから、面白いちゃ面白いし、時々

辛いちゃ辛いんですね。

 台湾は夫が何十回も行っていて、私も10回位は行っているんだけど、社員旅行でも

2回行って、

「今回は何も起きなかったねぇ」ってホッとして成田を出たら、なな、ナント!

私が、違う人のスーツケースを押していたんですがな!

エラッソウーに、「みんな、荷物は間違えないようにね!」なんて社員の面倒見ていた自分

が、ドッヒャー。どす。

慌てて、事務局に戻ったら、その人は帰ってしまった後で、宅急便で送ったけど、

申し訳ないことをしましたです。

 何か起きるって中には、不可抗力で起きていることも沢山あるけど、私の間抜けによっ

て引き起こしていることも多々あることは、事実であります。

 そして、ここでは話きれない程のエピソードーが出来あがるわけですね。

 

 あー、そうそう、旅行で行く場所ってのは、行く必要があってそこに呼ばれて行くこと

になってるんだって聞いたことがあるんですよ。

 話は違うけど住む所も、みんな自分で選んでいるつもりでいるけど、実はそこに呼ばれ

てそこの何かに許されないと住めないんだってのも聞いたことがあります。

 で、私一回インドに行こうと思ったことがあったの。

もう十年以上も前になるかなぁ。

 その頃知り合いになった輸入業者の社長さんが、一緒に連れていってくれるってことに

なって、インドってどんなとこかって、楽しみにしてたんだけど、何だか嫌なの。

 だから見たんだと思うんだけど、もう間もなく行くって頃に、毎晩夢を見たのよ。

それも、眠りについてすぐ、

古いタラップがある小さな飛行機に人が並んで乗り込んでいくんだけど、その人たちが、

ふっと、振り向くと、みんな顔がないの。

 そこで目が覚めるんだけど、それから眠れなくなっちゃう。

それが毎晩続いて、一週間後位に「やっぱり行かなくてもいいですか?」って電話したの。

 そしたら、「そんな気がしてた」って言われて、

キャンセル料も取られなかったんだけど、それから一週間もなかったかな?出発の日は。

 結局、インドには呼ばれてないっていうか、嫌われちゃったのかなぁ、ボク。 

 

♪知らない街を、歩いてみたい、何処か遠くへ、行きたい

遠い空、遠い海、夢、遥か、一人旅♪

   人生 あてのない旅