誕生日事典

 今年に入ってからだと思うが、知人が“誕生日大全”という本を持ってきた。

全米大ベストセラー、こわいくらいによく当たる。と本の帯には書いてあった。

 11月28日である私の誕生日のところ、そこには“波乱万丈の人生を送る”とあった。

 

「性格と人生」

多くのことに興味を持ち、絶えず空想にふける。

希望、野望、魅力に満ちた冒険心の持ち主。機知に富み楽しい性格。情熱的で楽観的。

率直ではっきりものを言うタイプ。

理想主義で強い信念を持ち、何にも増して誠実さを大切にする。

この影響から宗教上や精神的な向上心を追求していくこともある。

洞察力があるが大雑把な一面もあるので、忍耐力を身につけ、飽きてきてもすぐに興味

を失わないように。

興味の対象をころころ変えるのではなく、本来持っている潜在能力を引き出すには、

一つの目標に専念するように心がけるように。

23歳までの冒険、人生哲学、教育、旅行を通して、自由と視野を広げることに関心を

持つ時期から24歳で転機を迎え、この時期から現実的で規則正しい生活に入っていく。

すると自分の責任をはっきりと意識し、目標を達成するのに必要な仕事に気づく人もいる。

54歳にもう一度転機が訪れ、この時期は友情、集団意識、独立に関心が高まる。

 とあったが、私は24歳になる年に長女を出産してそれまでの生活と一変している。

 

「隠れた自己」

理想主義、豊かな想像力は、創作活動に生かすと他人の役に立てられる。

現実的な面と秩序を好む面があるので、この両面が結びつくと現実的な空想家になる。

 人生において仕事に重きを置いて、着実に努力をすると安定した経済基盤を築くことが

出来る。

ただ、絶えず変化を求める気持ちから、満足感を得られなかったり、現実逃避に陥る

ことがある。

したがって、前向きな目標に積極的に意識を集中させ続けることが重要である。

 

「数秘術」

独立心が強く理想主義、決断力がある。現実主義者。野心家でありストレート。

進取の気性に富んでいる。

人に頼りたくないという気持ちと集団の一員でありたいという気持ちの間で葛藤する。

常に行動の準備が出来ており、新たな挑戦への心構えがあるので人生の課題に果敢に

取り組み情熱で人に難なく影響を与え、直接協力してくれなくても、何らかのかたちで

支援してもらえる。

統率力があり、自分の常識、論理、明確な思考にこだわる。

責任感のある人もいるが、熱しすぎたり、忍耐力がなく、偏狭な部分もある。

刺激的な変化を好み、精神的な満足を求める。

成功や安定を望みつつも、冒険心があり熱しやすいことからより多くのものを得るため

に進んで賭けに出ることがある。

 

「長所」

思いやりがある、進歩的な考え方をする、大胆にふるまえる、芸術的な才能がある、

想像力がある、理想主義である、志が高い、勤勉である、安定した家庭生活が送れる、

意志が固い。

「短所」

空想にふける、やる気がない、思いやりがない、非現実的である、高圧的である、

判断力が欠如している、攻撃的である、自信がない、人に頼りすぎる、プライドが高い。

                         

 その後、それの大元であるという“誕生日事典”を手に入れた。

日本向けにされた“誕生日大全”には同じ誕生日の人に、宇野千代(作家)、

向田邦子(作家)、寺田寅彦(物理学者、随筆家)、里見幸太郎、松平健、安田成美、

原田知世、松雪泰子、大貫妙子、あべ静江などがあったが、

“誕生日事典”はアメリカで出版されたため、そこに載っていた人は、

ウイリアム、ブレイク(イギリスの詩人であり哲学者、版画家、神秘主義者)

クロード、レヴィストロース(フランスの哲学者、構造言語学者)

フリードリヒ・エンゲルス(ドイツの社会主義哲学者)

アルベルト・モラヴィラ(イタリアの小説家「軽蔑」)

リタ・メイ・ブラウン(イギリス女優、風刺小説家)

その他、画家、ピアニスト、作曲家、映画監督、女優、俳優、ダンサーなどが並んでいた。

 ここで書かれていたこの日生まれの特徴が、

「ユニークな一匹狼」だったが、私は動物占いでも“狼”である。

 情熱的、自分の道を追求せずにはいられない。

“ミスター矛盾”とでも呼んだらいいような、攻撃性と繊細さが入り混じったユニークな

個性で、家人や友人を驚かせてばかりいる複雑な人。

主義主張を何より大切にするが、大真面目なところと皮肉の迷路が複雑に交錯していて、

あっけにとられるような形になることもある。

たとえば、保守的か革新的か、右翼か左翼か、社会秩序を守る者かアナーキーな反逆者か、

などと分類するのは難しく、この日生まれの人の思考パターンを説明するのに何の意味も

なさず、むしろ本人自身のことばで理解するしかない。

 肉体派の印象があるが、何より求めているのは精神世界であり、更にいうなら知性で

ある。

生き方や仕事がどんなものであれ、しょっちゅう論争を起こし、既成の定理や信念には

従おうとしない。

基本的に独学の人で、学校は、よくて不愉快な場所、悪くいえば監獄。

決め付けるような口調や、何であれひとくくりにしてしまう態度に抵抗があり、常に反対

意見を唱える癖がある。

辛辣なユーモアを好み、敵に対しては有力な武器として、また自分の意見を明確に伝え

る手段としてウイットや皮肉を利かせる。

しかし、たいていは真面目一辺倒な印象しか与えない。

感情面では、個人的な問題に翻弄されることが多い。

ロマンチックな関係は頻繁にあるが長続きさせるのがひどく苦手。

一方、友人関係は堅固で有意義なものになる。

この日生まれの人と長く付き合った人は、頭にくるような気難しさ、強情さ、

アマノジャクなどの気性を決してわすれないだろう。

いつもわが道を行き、自分のことしか頭にないような人たちなのだ。

例えば、非常に心が広い人なのに、ひどく利己的になることもある。

この人たちの長所や真の姿は、批判したり分析したりしようとする大人よりも、純粋に

直感で判断する動物や子どものほうが理解しやすいだろう。

自然と動物への愛着は侵すことの出来ない領域で、失望と不確かな人間関係からいつで

も逃げ込める安息の地である。

 おそらく一番問題なのは、自分を理解すること、その複雑で気難しい性格を理解するこ

とであろう。

たいていの場合、自分を客観的に見ることを妨げているのは、激しい感情である。

自分の考えに没頭し過ぎないために仕事をしているようにも見える。

知覚の4大機能―知性、感情、直感、感性―のバランスをうまくとるには、多大な努力が

必要であるが、それが出来たときこそ人間的に成長し、社会に順応していくことが出来る。

 

「ナンバーと惑星」

太陽に支配されていて、たいへん個性的。

他人の意見に耳を貸さず、何が何でもトップになりたいという気持ちの持ち主。

支配的なタイプなので、パワーを出し過ぎないように注意しなければならない。

とあるが、1954年の生まれは、一白水星。

白と水という何者にも染まりそうな色と、水という変える柔軟さと同時に、一でなければ

ならない孤独と強さ、黒白をはっきりせずにはいられない性格は清濁併せ呑むことが人生

の課題となる。水の柔軟さは、流されてしまった時に根無し草となる。

太陽は創造エネルギーと情熱の象徴であり、しっかりと方向を定め、力を継続して使う

ことが大事。よく考えず、突発的な行動をとるのは考えもの。

太陽と木星(射手座を支配)の組み合わせは、寛大、幸運、包容力のある(時に非現実

的な)態度につながる。

「タロット」

魔術師。知恵、コミュニケーション、情報、魔力。

頭上には無限大の記号。魔術師は終わりなくめぐり続ける生命の性質を知り、それに

よって力を得ているといわれている。

このカードの良い面は、鋭い洞察力と他人の扱いがうまいこと。

また、日和見主義や、何をしても良心の呵責を感じないなどの悪い性質も示す。

「長所」

人間性に深みがある。気取らない。感受性が強い。

「短所」

首尾一貫しない。混乱している。自分の主張を押しつける。

 

私を知っている人がこれを読んだら、どんな感想を持つか、とても興味深い。

 

 因みに、私の生まれた日は日曜日だ。

 

「手相」

以前にあった障害の線が薄くなり、人気線と運命線が強くなりだしている。

芸術に興味関心がある薬指が長く、親指の関節に目が開いている。

これは、霊的(スピリチュアル)な目覚めを意味しているらしい。

両手の親指と人差し指の指紋が、完全な渦巻きで、これは指導者として生きなければなら

ない責任があるのだそうでアメリカの歴代の大統領がそうだったという。

それは、力が与えられると同時に、群れて楽に生きることは許されないのだという。

 

「霊をよぶ人たち」烏兎沼(うとぬま)宏之著、ちくま少年図書。という本を、知人が

貸してくれたことがあった。

それは、東北地方でイタコとして生きた人たちの話しで、小学校の教師を定年まで勤め

上げた人がまとめたもので、そこには生老病死の

苦しみや死別の悲しみを乗り越えていこうとする人間に対しての、尊厳といたわりを

感じるものであった。

 それは、イタコ、オナカマ、ワカ、ミコ、ワカサマと呼ばれる、柳田国男の「遠野物語」

でオシラサマと記される、口寄せミコたちの話しであった。

その当道の和歌神子は、建久元年、源頼朝公の時代に奥州大崎の領内栗原郡高清水東丸

田沢に11月28日をもって和歌宮の神として出現した。

十八夜信仰なるものがあり、十七夜から二十三夜が月待ちの行事があるという。

これは陰暦18日の月になるが、今年の10月6日が十五夜だった。

月を待っての「立ち待ち月」「居待ち月」「寝待ち月」があり日本人が月に対する想いを

感じる。

 

十八夜観音が、3月、7月、10月の18日にあるが、私がおかしなことになったのは、

2001年の3月18日だった。

そして、救急車で運ばれたのが、23日だった。

 

 だーかーらー、何なんだよって言われたら何だってこともないんだけど、面白いと思う。

誕生日の近くってのは、何時も傍にいて守ってくれている魔女が留守をするんだそうだ。

だから、みんなで賑やかに祝って悪魔や悪いモノが寄ってこないようにするんだそうな。

 

 私は時々(時々かい?)自分の感情とパワーに疲れることがあるんだが、自分が一番

大好きで、自分が満足する生き方をしたいと思い努力している。

私の生きるモットーは、包み隠しなく、出し惜しみせず、正々堂々、精一杯。だ。

天衣無縫に生きたいと望んでいる。

天から頂いた衣には縫い目がないから取り繕う必要がないんだそうだ。

                 めでたし、めでたし。って自分で言ってるもんなー。