沈丁花

 

春の彼岸が明けた。

寒さ暑さも彼岸までという

暖冬と言われた最後っ屁のように寒くなった今年の彼岸

明けた途端に暖かくなった

地球温暖化の危機だと言っても

暖かくなると ホッとして気持ちも身体も柔らかくなる

夕日を肴に 冷酒を頂いた

ほろ酔いで すっかり暗くなった庭に出た

春の土と 花の香り

菜の花 香り水仙 ムスカリ

そして 沈丁花の香り

あー ココまで来た

ココに居る

 

今年も沈丁花の香りを嗅げる

むくむくと土が香る

生きるモノの 力の香り

生きるモノの 儚い香り

 

火照った身体に 涼やかな 冷ややかな風

彼岸明けの雨に洗われた木々

さわさわと 春の風が木々を揺らす