変人

 

 私は、変わり者なのかな?と、思う時がある。

それは、どういう時かというと、自分が当たり前としてしたことを人に話した時、自分

でそれを書いてみた時だ。

人に話すことで自分の言動を客観的に見ることになる、自分の言動を文章にすることは、

その時あったことを再確認することになる。

その時、うぇ〜、自分ってスゴイ!と思う。

そんなことやっていいんですか?って感じ。

でも、私はそんな自分が大好きだ。

何故かって?

人が人を好きになるのに理由なんてない。

 

それ、言っていいんですか?って、どんなことか?って。

 

ん〜、例えば、「あたしうつ病なんですぅ」って人が、

「でもぉ、みんなが優しくしてくれて、〜ちゃんが〜をやってくれて、〜ちゃんが、〜

って言ってくれたんですぅ」

「はー、そうですか?」

「あたしは、恵まれてるんです」

「はぁ」

「あたしってぇ、〜じゃないですかぁ」

「そうなの?」

「そうなのって、知ってるクセに」

と、いう人が、

「あなた、大丈夫だった?」と聞いてきた。

「何が?」

「お母さんが亡くなったんでしょ?」

「ええ、まぁ」

「大丈夫?」

「だから、何が?」

「あたしは、母が亡くなってからおかしくなってしまって」

「え、あなたはお母さんが亡くなる前から、生きてる時からおかしかったよ」

「やだぁ〜、もう」

って、「前からおかしかった」って普通そんなこと言う人居ないんだろうけど、言うん

だな、自分。

でも、何故なんだろうね。そういうこと言っても、また来るんだな。

 

 そして、私流の思考を理解しない人ってのも、居るね。

私がやっている発表の場所があるんだけど、それに対して

「あなたは、いいことやってあげてるわね」という人が居る。

「いや、やりたいからやってるんで、やってあげてはないよ」と言ってもその人には、

理解出来ないみたい。

「いいのよ、謙遜しなくても。

でも、ねえ、ホント良い事してあげてて、偉いわぁ。

あなたのような小さな所でやることで練習になって、そこを踏み台にしてもっと大きな

場所にステップアップしていける手助けをあなたはしてるのよ。頑張って続けてあげてね」

 って、どんだけ〜! の、上から目線。

はいはい、小さい場所ですよ。

でも、規模の大小じゃなくて、今居る所で、今どれだけ本気で心を込めるか、心を込

めて行うことが出来るかが人の真価じゃないか。と私は思う。

絵描きになりたいと言う人が居た。

その人が、絵の勉強になるからとある仕事をした。

 絵はそこそこ形的には上手であったが、私はその人の書く絵に魅力もトキメキも全く

感じなかった。そして、仕事もパッとしないで終わった。

宗像志向は練習をしたことがない。という。

常に本番しかなかった。と、下書きもなかったという。

 

 ある駐車場で知人に出会った。

人の噂話をする人だ。

「今日はどちらへ?」と聞かれ、

「えー、イロイロと…」と、答えた。

私も大人になったもんだ。以前の私はバカ正直にその日のスケジュールを喋ったもん

だが、最近は、この「イロイロと…」この余白がいいね。を覚えた。

 すると、突然、私の腕を掴んで車の横に引っ張り込んで、

「やー、コワイ〜」と、押し殺した声でその人は言った。

そして「見ないで」と言ったその先には、身体に障害があるのか斜め上を見ながら

身体をゆすって歩く20代(に見えた)の男の人が居た。

「今の世の中、イロイロあって恐いですよね」とその人は言ったが、

   恐いのはオメーだよ!と、私は心の中で叫んでいた。

『恐い』を連発する人ってのが居る。

その人にどういういきさつがあって恐がり癖が付いたのかは、分からない。

しかし、人の身になって考える能力が欠けてはいるんじゃないかと思う。

そういった自分の立場からしかモノを考えない人と話す時、ムカつきが修まらなくなる。

自分はナンボノもんじゃい!と、思いながら言う。

一回自分という檻から出て物事を見て考えてみろ!と。

自分の檻の中からしか、見ることも聞くことも考えることもしようとしないことが

イジメの構造なんじゃないかと思う。

 あの男の人が自分自身だったらどうだ!?自分の息子だったらどうだ!?

車の陰に隠れて「やー、こわい」という人の声を聞いた時、地獄に居るのは言ったその

本人じゃないのか。

 

 店で品物を手にした人が聞いてきた。

「これって、大丈夫ですよね」

 それは、少し汚れのある難あり品で定価の3分の一になっている物だった。

「大丈夫とは?」

「これ位は平気ですよね」

「ん〜、平気っていえば平気だけど、それは使う人が判断することじゃないですか?」

「でも、これ位分かりませんよね」

「まあ、分からないって言えば分からないでしょうかね」

「じゃ、大丈夫ですね」

「だから、何が大丈夫なんですか?これ、あなたがお使いになるんじゃないんですか?」

「いえ、友達のプレゼントにどうかと思って」

「じゃあ、『難ありで安かったから気軽に使って』って言えばいいんじゃないですか?」

「黙っててはダメですか?」

「え〜、黙ってるのはルール違反じゃないの。

分からないことにまで責任は持てないけど、分かっているのに知らない振りをするのは

浅ましいよ」

 そこまで言って、あ〜、こりゃどこまで言うか分からないぞ。と、その場を離れた。

 

 まぁ、心の声は漏れてなかったと思うんだけど、随所に、なに! バカかオメーは!

自分で考えろ! あー、自分が友達だったらこんなヤツにプレゼントされたくねぇ。

つうか、友達になりたくねぇ。居るんだよな、メリットばかりアピールしてデメリット

は隠ぺいする卑怯者って。と、思っていた。

 

 自分が好きって、大事。

友達になりたくねえな。と思ったあの人は、自分が好きかな?

 でも、なぁ、ここまで人をこき下ろす自分って、ちょっと好きじゃないかも。

 

まとまらねぇ話だな。

      えー、酔ってますよ。

 

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