軽はずみ日記2

 

 さー、今日こそは書くぞー!

って思って、朝ご飯食べて、畑に生ごみを埋めて、気分転換に漫画をちょっと読んだ。

 

 “もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら”

って長い題名のやつ。

 ドラッカーって名前は聞いたことがあったけど、その本は全然読んだことがなかった。

彼は、1909年ウィーンに生まれ幼い頃に第一次大戦を体験しドイツのフランクフルト

で世界大恐慌を経験し、その後ナチスの台頭を目の当たりにする。

 ナチスの難を逃れ、アメリカに渡ったドラッカーはアメリカ社会の大企業経営に関心を

持つ。

1994年世界最大の自動車会社だったGMの取材を依頼されたことから「経営」の

研究に入る。

 1954年(あー、ワシが生まれた年や)「現代の経営」を発表。この時から「経営学」

は始まったとされる。

 ドラッカーは、経営学の創始者とされ“エッセンシャル「マネジメント」基本と原則”

は世界で一番読まれた本とされる。

 っていっても、漫画の冒頭に「本は読むタメだけでなく、贈るタメにも買われる」って

あるくらいで、本当にどれだけの人に読まれたかは定かじゃないけどね。

 でーも、ドラッカー、いいこと言う。

 

「人を管理する能力、議長役や面接の能力は学ぶことはできる。

管理体制、昇進制度、報奨制度を通じて人材開発に有効な方策を講ずることもできる。

 だが、それだけでは十分ではない。

根本的な資質が必要である。

 学ぶことの出来ない資質、後天的に獲得することのできない資質、

始めから身につけていなければならない資質が、一つだけある。

 それは、才能ではない。

真摯さである。」

 最近は、愛そうよくすること、人を助けること、人づきあいをよくすることが、

マネージャーとして重視されている。

 そのようなことで十分なはずがない。

事実うまくいっている組織には、必ず一人は、手をとって助けもせず、

人づきあいも良くないボスがいる。

 この種のボスは、とっつきにくく気難しく、わがままなくせに、

しばしば誰よりも多くの人を育てる。

 好かれている者よりも信頼を集める。

一流の仕事を要求し、自らにも要求する。

 基準を高く定め、それを守ることを期待する。

何が正しいかだけを考え、誰が正しいかを考えない。

 真摯さよりも、知的な能力を評価したりはしない。

このような資質を欠く者は、いかに愛想がよく、助けになり、人づきあいがよかろうと、

またいかに、有能であって聡明であろうと

危険である。

 そのような者は、マネージャーとしても紳士としても失格である。

 

 いいねぇ、

頭がいい人は、言いたいことを端的に分かりやすく表現する。

 何かを提案した時に、「私に文句があるうんですか」「私はやってません」

「どうしてそういうことを言うんですか」「言い方が面白くないから聞けません」と、

話している内容に入ることの出来ない人が居る。

 誰が正しいかでなく、何が正しいかを考える人でないと議論はできない。

 

 軽はずみ日記と表しながら、相変わらず固いワシ。

今、ピーター・F・ドラッカーの本を注文した。

 

 山小屋に雨が降る。

傘をさした夫婦が白い犬を連れて、田んぼの向こうの道を散歩している。

 柿の木が若緑色に揺れている。

田植えされた田んぼと、水が張られただけの田んぼ。

白く銀色に光って雨を受ける。

 

あれほどいたカラスが、震災から見えなくなっていた。

二羽だけが姿を現した。

 二階のトイレに入ると、目の前の松の木にとまっていた。

便器に座る私にカラスは気付かない。

 動かず見ていると、一羽のカラスがもう一羽に口うつしで何か食べさせていた。

優しいしぐさのカラス。

 田んぼにカモ夫婦が来た。

それを追い払うカラスの猛々しさに、あの優しさはない。

 松の木にハト夫婦も来ていたのに、追い立てられて見えなくなった。

カラスの愛は、他を追い払うことで表現される。

 

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