まぁま

 

 最近、2月頃からか、何だか心が晴れない日が続いた。

心が晴れ晴れとしない、何だか色んな事に腹が立ちますます心が荒れる。

そんな日が続いていた。

 

 それが、1週間くらい前、店で子供の声を聞いた。

「まぁま」就学前の女の子の響く声だった。

「はぁい」と答える柔らかいママの声。

「まぁま」

「はぁい」

は、間を置いて何度も繰り返され、

「まぁま」

「はい、なぁに、何か御用?」

「なんでもない」

「じゃぁ、何で呼ぶの?」

「ままが好きだから」

「あらぁ」

「『まま』って呼ぶと、ここがあったかくなるの」と女の子は胸を押さえた。

「あらぁ」

「それで、ままが『はぁい』って言うとここがスーっとするの」

「そうなんだぁ」とままは言った。

 

何だか、胸が熱くなった。

 

最近の自分は、色んな事に対して批判と疑心で凝り固まっていた。

それに気が付いた。

無理に悟ろうとしなくていい、ゆっくり迷いなさい。と道元は言ったらしい。

アーメンとは、神の御心のままに、お任せいたします。という意味だと聞いた。

爾今(にこん)とは、過去でも未来でもない、今に心を置いて、今に生きよ。という

意味らしい。

あるがまま、とは、努力しなくて良いということでなく、今ある姿を無理に変えよう

と足掻(あが)く必要はない。ということだと思う。

 

 幸せだ。と感じることがある。

そうすると、この幸せを続かせたい。と思う。

 そう思った瞬間、そこにあった幸せは、姿を消している。

もっと、幸せになりたい。と思った時、静かな幸せは、なくなっている。

 幸せは、いつも、あるがままの今にある。のかもしれない。

 

 

 

 

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