桜咲く

 

 今日、庭の暖地サクランボの花が綻び始めた。

淡いピンクの花とその間から見える青空は、身体にも心にも溜まり滞っている汚れを

清めてくれるような気がする。

 ある政治家が、「今、日本はこういう状態なのだから花見で大騒ぎをしている場合じゃ

ないだろう、自粛しなさい」というようなことを言ったと聞いたが、せっかく人前で話す

機会が与えられたのに勿体ないなぁ。と思った。

 じゃぁ、私だったら何と言うかな。と考えた。

 

「今回、予想だにしなかった地震と津波、そして、今なお先行きの見えない原発復旧作業

が続いている中、被災地の方々が、避難している方々が居ます。

今、日本は一致団結してこの危機を乗り越えようと頑張っています。

そんな中でも、春がやってきました。

桜が咲き始めました。

去年とは全く違ってしまった日本に、去年と同じように桜の花が咲きます。

私は、こういう時だからこそ、花を見る楽しむ心を忘れないで欲しいと思っています。

地震の後、電気も水道も遮断されましたが、どういう訳か道路には人があふれ挨拶をし

お互いを親身になって思いやる姿を見ました。

こういう時だからこそ初めて気が付くことがあるんじゃないでしょうか。

皆さん、桜を見て下さい。春の到来に心をときめかせて下さい。

今年の花見は、今までの桜とは違った見え方がするんじゃないかと私は思います。

私は、今回のことで、家族の、仲間の、地域の、日本の、世界の、地球の、宇宙の、

大切さと愛しさを実感させられたような気がしています。

災害の中に在る時、人は普段通りの生活をすることが大事だと聞きます。

普通の生活が出来ることは、こんなに有難いことだったんですね。

 津波で花の見られない人は、人の笑顔に花を見て下さい。

花を見る心を失わないで欲しい。

 そう願っています。

心から、願っています」

 

 私は大袈裟な人間です。

こうやって書いていて、涙が出ています。

 人が、地球が好きです。

原発は、廃止しなければならない。

 そう思います。ずっと、思いながら声をあげませんでした。

それは、そこにイジメがあった時、動こうとしないことがイジメに加担しているという

事と同じだったんですね。

 仕事に人間関係に支障をきたすことになるから、原発反対をすることで家族に迷惑を

掛けることになるんじゃないか。と、私は今まで自分の考えを言うことをしてきませんで

した。

 今回の原発事故(これは、本当は事故ではありません人災です)は、起こるべくして

起きたことでした。

 大地震の1週間前、私の所へ来た人が居ました。

寿玄夢が好きで楽しみにしている。と、私が勝手に思っている人です。

 その人に「原発は今すぐ止めないと大変なことになるんだよ」と言うと

「そんなことはない、原発は必要だ」と言いました。

 原発の危険性と人の手には負えない物であるという話をしても「分からない」と言う

その人に腹が立った私は「今に大変なことが起きる。その時分かるよ!」と話しを切り

捨てました。

 国は、東電は、今回の原発人災について「想定外のことが起きた」と言っていますが、

広瀬隆さんの言い続けてきた、その通りのことが起きています。

 想定していた通りのことなのです。

これから、私が知っていることを出来るだけ分かりやすく書いていこうと思っています。

 誰も切り捨てることのないように、肝に銘じながら。

諦めず、書いていきます。

 

 

 

 

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